台風12号
今回の台風は、秩父地方にはたくさん雨を落としていきますね。
1シーズンに数日あるかどうか、というラフティングツアーの中止ですが、今回はそれに当てはまります。
ツアーが中止になると、昔はよく川へ遊びに行ってました。
なぜなら・・・
普段は無いビッグウェーブが待っているから!!
みなさんも一緒に行きますか!? とはいかないのが商売です。
そういうわけで、今回は「ラフティングツアーの中止って・・」というお話。
ラフティングツアーを中止する理由は、言い出したらキリがないくらい出てくると思いますが、実際にツアー中止の場合の要因は、9割以上が増水です。
では、どの程度増えたら中止なのか。
この中止の際の基準は、「長瀞ラフティング業者協議会」という組織で定められています。
基本的に、長瀞にベースを置いているラフティング・カンパニーは、この「長瀞ラフティング業者協議会」という組織に加盟していて、全社この基準をもとにツアー運航しています。
河川によっては、水位などを基準にしていますが、ここ長瀞ではダムの流入量が基準です。
その基準は、「玉淀ダムの流入量200t」ということです。
???
さっぱり意味が分からないって・・。
まぁまぁ、これから解説していきますよ。
まず「玉淀ダム」ですが、これは長瀞町~寄居町にかけて荒川を堰き止めているダムのことです。
このダムは、ラフティングツアーを行っている区間の下流側にあります。
この玉淀ダムでは、流入量と放流量を知ることが出来ます。
読んで字の如く、「流入量」はダムに入り込んでくる水の量のことです。
そして「放流量」は、ダムから出している水の量です。
ということは、多少の誤差はあるものの、玉淀ダムへの流入量を知れば、長瀞地域を流れている水の量を知ることが出来るのです。
あら、ステキ。
「でも、200tってどんなもんよ?」という疑問がわいてきますね。
これは当然のことで、通常を知らなければ増えたのも分かりません。
そもそも「1t」はどれくらいでしょう。
川の流量計算を行う際に用いる計算式がこちら。
深度 × 流速 × 川幅 = 平均的水量(CMS)
CMS(キューメックス)は、1秒間に何立方メートルの水が流れたかを表します。
日本では「t/s」、通常「トン」と呼ぶことが多いです。
ということは、「1t」は1秒間に1立方メートルの水が流れていることになります。
う~ん、よく分からない話だって・・・なら画像で見てみましょう。
個人差はあると思いますが、長瀞での通常時は20t~30t程度だと思います。
この画像は、通常時の長瀞です。
良い景色!!
ここで注目してほしいのは、中央にある大きい四角い岩です。
リピーターの方は、ピンときましたねー!!
サンバーストでは、この岩のことを「200t岩」と呼んでいます。
会社によっては「サイコロ岩」と呼んだりもします。
なぜ「200t岩」なのか?
ツアー中止の基準である200tを超えると、岩が水面下に隠れてしますからです。
というわけで登場。
ツアー中止、本日の200t岩。
ほぼ、同じアングルから撮っています。
ちなみに、この画像を撮影した時は400t超です。
岩が全く見えなーい!
ここから水量が落ちてくると、みなさんお待ちかねのエキサイティングなラフティングツアー!!
さてさて、ここが重要ですが増水の話になり間違えてはいけないのが、水量が増水=危険、通常=安全、ではないことです。
ラフティングは、アウトドア・スポーツですので、普段から常にリスクは伴います。
ラフティング・カンパニーが主催するツアーは安全管理されていますので、アウトドア・スポーツのリスクを伴いながらも、安全に楽しく参加出来ます。
その安全に行える流量の基準として示し合わせているのが、長瀞のラフティングでは「200t」程度ということです。
もちろん、1000t、2000tは危険ですけどね・・・笑
ということで、「ラフティングツアーの中止って・・」というお話でした。
今週末はできますかね???
微妙なところですが・・・ハイ・ウォーターの長瀞へようこそ!!
by Mizuki